2012年3月12日月曜日

リュータ君3回目



ピッチング編


前回の課題であったヒップファーストは出来るようになりました。ただ写真のように脊柱が1塁側に傾くクセが有るので、真っすぐの角度を保つように気をつけて下さい。1塁側に傾いてしまうと投げた後の1塁への倒れ込みも過剰になってしまいます。



もちろん、投げた後に倒れ込むのはメジャーの一流投手(特に右投手)に共通して見られる特徴で良い動作なのですが、過剰になってしまうと「投げてから倒れ込む」のでは無く「投げながら倒れ込む」ようになってしまいます。現状ではややその傾向が有ります。

メジャー1流投手の「倒れ込みフィニッシュの例」

クレイ•バックホルツ (2010年 17勝)
ジェレッド•ウィーバー (2011年 18勝)

もう一つの問題は前脚を挙げる時、写真のようにやや足先が3塁方向に出過ぎている事で、これは出来るだけ地面に垂直なラインと重ねるようにしてください。そうした方が後ろ脚に体重が乗りやすいからです。


感覚的なコツとしては、(極端に言うと)膝から下にワイヤーにぶら下がった重りが有るようにイメージする事です。そうすると足先の重さで自然と下腿部が垂直なラインに沿うようになります。無理に力んで真っすぐにする事はしないでください。


その他の点としてはクイックモーションで身体そのものがやや後ろ(二塁方向)に動き過ぎる事です。(背景と比較してください)その分だけ時間がかかっています。ただクイックに関しては「球速重視」「中間型」「モーションの速さ重視」の3パターンを作っておくと良いでしょう「抜き」と「捻り」の組み合わせで、スタンスを狭くして捻りを使い後ろ脚にタメを作ると球速重視になりますし、スタンスを広くとって抜きを重視するとモーションが速くなります。

ピッチングについては以上です。

バッティング編

バッティングに関しては、動画の最初の投手方向から見たアングルの構えは、かなり腰が座っており、懐も深いイメージが出ていて非常に良いです。スイングも力強くなりました。この動画のイメージを大切にしてください。

大きく気になったのは一点で、ボトムハンドの手首の形です。写真の下段の方は良いのですが、上段の方では手首が本来とは反対方向に曲がっています。ピッチングのセットポジションでも左手の手首がこのような形になるクセが有るのですが、特にバッティングでは問題になります。


正しい手首の形は下の写真のような状態です。ただ無理にこの形を作ろうとして力んでしまうのは良く無いのですが、少なくともリュータ君の写真の悪い例のようにならないようにだけ気をつけてもらえれば充分です。次回、そのあたりについては詳しくお話します。



後はバッティングについては、前回お話した重要事項だけ確認するために書いておきます。

まず、構えを作るスタートのポジションで、写真のようにグリップを低い位置に保ちます。スタートポジションの形としてはこの動画(ジャスティン•モーノウ)の最初に映る形が正に理想的です。


そこから、揺らぎながら重心を落として行く時、バットが地面を刺す角度を出来るだけ保つように気をつける事と、あまり肘が浮いてバットを水平に担ぐような角度にならない事、またグリップの位置が高く上がりすぎない事などに気をつけて構えを作ります。最終的にはイラストくらいの角度になるのが理想的です。


上記の事に気をつけながら、構えを作ったら後は思いっきり振ると言う事を素振りの中で繰り返してください。なお、この場合、構えを作る前に一度、腰を反るストレッチを加えると腸腰筋がストレッチされ、収縮するようになるので、骨盤が前傾し、胸椎が後湾するため、そこに肩甲骨を被せる状態が作りやすくなります。下図のような状態の事です。

今回は以上です。ではがんばってください。次回は、より詳細に問題点を改善するための練習法がメインになります。バットを振る数が前回と同じかそれより少し増えますので、マメを潰さないようにだけしておいてください。