2013年7月12日金曜日

特待生向き 〜構えの極意〜

極意と言うと大袈裟ですが、非常に重要なポイントです。フライングエルボーの極意と言った方が良いでしょう。フライングエルボーは日本人にとっては難しい技術で、ポイントを間違えるとドツボにハマります。正しいフライングエルボーは非常に限られたものだと思います。よく言われる「肘を挙げるとバットが下から出る」というのも、フライングエルボーのポイントを間違っているからでしょう。

内容的に高度なので、ある程度のレベルで実践している人、或は、パンチャー、オートマチックステップ歴の長い人でないと、消化しきれないかもしれません。また、小学生、中学生くらいだと、あまり細かく言い過ぎる事で、逆に調子が悪くなるかもしれません。教える人が実践出来ていれば別ですが。

動画は8.25分とやや長いですが、特に山下さん、林さんには見る価値が有ると思います。山下さんと林さんは共同作業的に打撃を作り上げて来たぶん、問題点が非常に良く似ている部分が有ります。(4スタンス理論的な意味でのタイプ的には全く違う割には)今回の動画は、その問題点にダイレクトに作用するものです。アランさんの場合は、それほど急を要しないテーマですが、それでも前回行なった「ボトムハンドで下から支え、トップハンドで上から掴む」と繋がる話だけに、ある程度取り組みやすいと思います。



要点を纏めると。。

この捻り方が出来た上で。。

ボトムハンドで下から支え、トップハンドで上から掴む形が出来ると。。

バットが身体の中心線より捕手側に入らなくなり、ヘッドが出やすくなると言う事です。スイングは、下の写真のような感じに近づきます。つまり良い意味で(単に腰の回転が小さいからでは無く)ボトムハンドの引きが弱いスイングです。

身体の前の面に沿って空手チョップを切るような振り出しのイメージ。


特に山下さんと林さんは、ココがスイングに欠けているパズルのワンピースですので是非ともモノにしてください。2人とも、バットが身体のキャッチャー側に入りやすく、そのぶん身体がめくられてヘッドが出て来にくくなる傾向が有ります。これは硬式木製の重いバットで実践しているので仕方が無いのかと思って来ましたし、実際、それも原因の一つ(重さでバットが後ろに残りやすい)ですが、技術的には、今回の内容をクリア出来れば、改善されると思います。

もちろん、モノにするためのポイントは「体幹部操作が効き、ハムが効いて来ると、下から支えたり、上から掴んだりするような”手”の意識は希薄になる。」「空手チョップのバットの出し方を意識するのでは無く、そういうバットの出方になるように構える。」と言う2点を理解する事です。つまり、まず知識で抑え、意識的に理解し、その上で無意識化すると言う流れになります。

そして、それ以上に「黒人パワー」が、この打ち方の本質である事を忘れないでください。「黒人パワー」が超人的であれば、今回のような内容がサッパリ出来てなくても大丈夫なのです。ただ、そこまでは中々難しいし、やるからには技術的にパーフェクトを目指した方が良いので、今回のような話も重要です。

以上です。